どのアイディアを採用する?
目次
解決策を選ぶコツ~その①~
解決策を選ぶコツ~その②~
実例で理解する! “解決策のチョイス!!”
今回のまとめ
はじめに
問題解決を進めていくなかで、抱えている問題を整理し、目標を立て、目標を達成するための方法をたくさん考えたら、次は実際に実施する方法を選ぶ(チョイス)するステップになります。
そこで今回は、問題解決療法の第4ステップである、“解決案の選出”のコツについて詳しく解説していきます。
解決策を選ぶコツ~その①~
“ブレインストーミング”をすることで、解決するための方法がたくさん出てきました。この中から実施する方法を選ぶためには、どのようなポイントを抑えるとよいでしょうか?
まずは、“実現可能性(困難度)”です。例えば、お金がかかりすぎる、身体に負荷がかかる、時間がかかりすぎる、人に多大な迷惑がかかるものは、選択肢からはずしても良いかもしれません。
次は、“重要度”です。重要度とは、自分の今の生活の中で、その選択肢を行うことがどの程度、役に立つか・有効であるかということです。1~10段階で評価をしてみても良いかもしれません。
解決策を選ぶコツ~その②~
そのほかにも、選ぶコツをご紹介します。
まずは、“過去にやったことがあり、有効だった選択肢”を改めて選択することは良いかもしれません。過去に有効であった選択肢は、ご本人にとって何かしらの利益をもたらしていた可能性があります。過去できていたことが、今できずにいる方は、選ぶ価値があるかもしれません。
また、“自分がやったことが無い選択肢・普段の自分は選ばない選択肢”を選ぶことも有効な場合があります。大人になるにつれて、考え方・振る舞い方が習慣化するとともに、対処方法が習慣化してしまう為、今までとは異なった体験や発見をすることができるかもしれません。
実例で理解する! “解決策のチョイス!”
例えば、「朝目が覚めて15分以内に布団から出る」という目標に対して、以下のような選択肢が案出できたとします。
さまざまな選択肢がでましたね。それでは先ほどのコツを参考にしつつ、選択肢を選んでみましょう。
まず、“実現可能性”“重要度”から考えると、バケツの水をかぶる、立ったまま寝る、犬を飼うは難しいかもしれません。一方、目覚まし時計や携帯電話は、コストがかからず、他人に迷惑もかけず有効かもしれません。“過去に有効であった選択肢”や“普段の自分では選ばない選択肢”から考えると、朝から食べ物を口にすることはあまりしたことが無いため、チョコレートを食べることは新しい選択になるかもしれません。
このようにして、実施可能な選択肢を絞っていきます。
今回のまとめ
問題を解決していく上で、解決策の選出は大切です。解決策を選出することは、問題解決療法の第4ステップでもあります。
解決案を選出する際には、“実現可能性(困難度)”“重要度”“過去にやったことがあり、有効だった選択肢”“自分がやったことが無い選択肢・普段の自分は選ばない選択肢”というポイントを押さえて選んでいただくことが重要です。
次回は、解決案の計画と振り返りについてお伝えしていきます。
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<問題解決法についての記事はこちら>
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関連する情報
監修
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【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市から、「日本精神神経学会から専門医のための研修施設」などに指定されている。
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