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マインドフルネス実践のポイント

マインドフルネス実践のポイント

【目次】
「今、ここ」に戻ること
ジャッジしないこと
受け入れること
何もしないこと(コントロールを手放すこと)

毎日やること
まとめ

はじめに

マインドフルネスは、「今、ここ」の現実に集中し、今自分が感じていることに客観的に気づいている事と定義されます。

言葉にすると、何やらつかみどころがない感じですね。

実践している際も、「ただ目をつむっているだけなのではないか?」「雑念が湧いてしまった」「気づいたら寝ていた」「腰が痛い」などの思いが湧いてきて、結局、マインドフルネスが出来ているのかどうかがわからない感じが続く方もいらっしゃると思います。私もそうでした。

マインドフルネスは、定義的にも感覚的にもつかみどころがなく、継続のモチベーションを保ちにくい面があるのです。が、少しずつ、マインドフルな感覚がつかめてきます。感覚がつかめれば、「1日の中で少しでも、マインドフルネスの時間が欲しい」くらいになってきます。それまで、地道に続けていくことがとても大切です

なので、今回はマインドフルネスのポイントについて説明し、継続していくための道しるべをご提示したいと思います。

「今、ここ」に戻ること

私たちのこころは、すぐに過去や未来、ここではないどこかへ、飛んで行ってしまいます。

「今、ここ」の感覚(呼吸・五感・身体内部の感覚など)を繊細に感じていくこと。それが出来ているかどうか。

これが第一の道しるべです。

それが出来てくると、思考やイメージにとらわれることなく、感覚などと同等に気付くことが出来ていきます。

ジャッジしないこと

私たちのこころは、知らないうちに、ほとんどすべてのものに対して、「良い」「悪い」「どうでもいい」の3つで判断(ジャッジ)をします

しかもそれは、自動的・瞬間的です。

その、自動的・瞬間的なジャッジに気づいて、そのままにしておきます。

マインドフルネス中も、「今いい感じで瞑想できているぞ」「あー、心がスーッと静かになって気持ちがいいなー」などとジャッジしてしまいます。が、そんなジャッジに気付いて、それ以後の自動反応(良いからうれしい・悪いから不快)を止めてしまいます(というより勝手に止まる)。止まらない場合は、それもただ気付いておきます。
※「またジャッジしてしまった、ダメだ」とジャッジしないようにしましょう。

ジャッジの自動反応に気付けるかどうか。

これが第二の道しるべです。

受け入れること

私たちは、社会で生きていく上で、自分の素直な気持ちや欲求に蓋をするクセがついていきます。なので、マインドフルネス中に生じた、自分の素直な気持ちを認めることが出来ないこともあるかもしれません。

また、不快な感情や感覚は、否定したり、認めなかったりして逃げてしまいがちです。

受け入れられない素直な気持ちや、不快な感覚に気づいたときは、否定せず、穏やかに優しい眼差しを向け、自分が感じていることをありのまま受容していきます。
※どうしても難しい時は、「受け入れられない自分」をあるがままに受け入れるようにします。

素直な気持ちを認められるかどうか。不快な感覚を逃げずに受け入れられるかどうか。

これが第三の道しるべです。

いつも頑張っているあなた。たまには「無理なものは無理~」でいいじゃないでしょうか。

何もしないこと(コントロールを手放すこと)

しかし、それは、コントロールすることによって得られるものではありません
むしろ、コントロールを放棄することによって、そのような感覚が得られます。
努力せずにただ存在する状態に切り替える意識が大切です。

ここが、大変難しいところです。

コントロールすることを手放して、ただ、「今、ここ」に存在していることを感じていきます

マインドフルネスで唯一することがあるとすると、「座ったら、あとは何もしない」ことです。

コントロールを手放すこと。

これが第四の道しるべです。

毎日やること

マインドフルネスは、「頭で理解する」のではなく、実際の体験を通して体得するものです。

短い時間でも構いませんので、毎日やることが肝心です。

忙しくて毎日できないことに罪悪感を感じるようなら、一分でも呼吸に注意を向けることで「マインドフルネスをした」ことにしても大丈夫です。

①特定の時間を設けるトレーニング(朝などに時間を設けて呼吸法などのトレーニングを行う)でも、
②日常生活の中で意識するトレーニング(歩く、食べる、座る、運転するなど、日常的な動きの中で、マインドフルネスを意識する)でも、
どちらでもいいのです。

マインドフルネスの世界は常に、あなたに開かれています。
さあ、あとは実践あるのみ。

まとめ

マインドフルネスは、いまいちつかみどころがなく「出来ているのかどうか」を実感するのが難しく、継続のモチベーションを保つのが難しい側面があります。
①「今、ここ」の感覚(呼吸・五感・身体内部の感覚など)を繊細に感じていくこと。
②ジャッジの自動反応に気付けるかどうか。
③素直な気持ちを認められるかどうか。不快な感覚を逃げずに受け入れられるかどうか。
④コントロールを手放せているか。
このような、ポイントで日々の実践をチェックしてみてください。

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<マインドフルネスについての記事はこちら>

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関連する情報

監修

加藤 正
加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市から、「日本精神神経学会から専門医のための研修施設」などに指定されている。