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公開日: |更新日: 社交不安障害専門療法

第14期社会不安障害グループ認知行動療法終了

社会不安障害のグループ認知行動療法が終わりました。患者様から感想とグループで学んだことを紹介します。

感 想

自分と同じ症状で悩んでいる方々と接したのは初めてだったので、とても貴重な体験でためになりました。自分自身やSADの患者さんの考え方の悪循環など非常にわかりやすくて役に立ちました。

社会不安障害がどういうのか学び、行動実験をしていく中で自分の考えや悩んでいたことが整理できて、改善につながっていると強く感じています。また、同じ悩みを抱えている方々の話を聞いたり、会話をすることで励まされたり、自分も頑張ろうと思えたりしました。グループに参加して本当に良かったです。目の前がぱっと明るくなりました。ありがとうございました。これからも行動実験を続けていきます。

同じ悩みを持つ仲間と同じ方向へ努力することがとても意義があると思う。今までのどの治療より充実して成果があった。悩みのポイントが明確になり、自分でコントロールする自信がもてつつある。長い間、ずっと背負っていた荷物をようやく降ろせる可能性を感じる。

このグループに参加する前で周りに相談できる相手がいなかったので参加して、社会不安障害で悩んでいた事や困っていた事を話したり、聞いてもらえる場ができた事がとてもうれしくて、参加して良かったと思います。グループで学んだり、話し合った事で以前より気持ちも前向きになり、まだ小さいですが希望の光(みたいなもの)が見えてきたように感じます。

参加する前は不安がありましたが、結果参加して非常に良かったと思っています。社会不安障害で自分の思考や行動に違和感がありましたが学ぶことにより成長できたと思います。同じグループに参加したメンバーも恵まれたと感じました。皆さん前向きにとらえ、治療していこうとする意志がありました。他の人の意見をもらうことで自分の考えなかったような意見もあり参考になりました。

参加して学んだこと

病院に来る前は何もかもが怖くて、電話ではじめて受診することになった後は泣いてしまうほどだったし、先生もグループを一緒に受ける方々も初めはとても怖かったんですが治療を受けていって他の方の意見も聞けるのは本当に役に立ちました。以前から自分自身でいろいろな考え方をしようとは考えていましたが最終的には自分を責めて終わりだったんですが、今ではそこまで考え込むこともあまりなくなりました。先生方も優しいので安心してください。

社会不安障害とはその場で「緊張しすぎること」ではなくて、場の前後で「緊張すること」を必要以上に思い悩むことなのだということがわかりました。なので社会不安障害を治すということは緊張をなくすことではなくその前後でどれだけ不安に思わなくなるかということなのだと理解でき、これからは緊張しつつも行動実験を続けていくことで不安を下げていきたいと思います。

はやり逃げずに立ち向かうこと。ただ階級を作ったり、何を克服するかを明確にする。緊張しないこと目的とするのではなく、緊張することを恐れる気持ちをなくすこと。

1人で悩んでいても症状は改善せず、悪くなる一方である。
自分で不安と向きあって、逃げずに少しずつ行動実験を続けていくことが大切であること。
薬は身体症状を抑えるのに有効であって、不安を下げる役目はないこと。
認知行動療法によって、緊張や不安が減ったり、なくなったりするのではなく、不安な状況の前後の取り越し苦労的な不安が減っていくこと。

社会不安障害のシステムを理解することができて、自分の中では消化できていなかった違和感・不安が明確になりました。自分の考えだけでは不足している点があり、先生や他の方の話を聞くことで学べる点は多かったです。

関連する情報

監修

加藤 正
加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市から、「日本精神神経学会から専門医のための研修施設」などに指定されている。