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公開日: |更新日: 認知行動療法

『愛知精神医療フォーラム』に参加しました

『愛知精神医療フォーラム』に参加しました

2017年4月20日
場所:ザ サイプレスメルキュール名古屋
座長:医療法人愛精会 あいせい紀年病院 森 隆夫 先生
演者:医療法人静心会 桶狭間病院 藤田こころケアセンター 宇野 準二 先生
東京医科歯科大学 脳統合機能研究センター 認知症研究部門
メモリークリニック御茶ノ水 朝田 隆 先生

今回の研修会では、高齢者社会に伴い注目されている“認知症”と、人生の3分の1の時間を占めるといわれる、“睡眠”をキーワードとした、講演を聴いてきました。

 

■日本における認知症■

・日本の認知症患者数は2012年時点で約462万人
・65歳以上の高齢者の約7人に1人が認知症 (厚生労働省2015年)
・今後10年間で、認知症罹患者数は、1.5倍増加すると考えられる

 

■認知症について■

認知症の促進要因には、さまざまなものがありますが、今回講演の中でとくに注目されていたのが、“うつ病”“生活習慣”です。

うつ病と認知症は症状が似ています。さらに、うつ病を罹患している方は、認知症を罹患する確率が2ほど高くなります。
また、認知症やうつ病に共通する症状として睡眠習慣の異常(よく眠れない、夜中起きてしまい寝付けない、熟睡感がないなどなど)があります。

認知症の予防にはさまざまなものがありますが、今回の講演では、定期的に運動を行うことが、重要であることが強調されていました。

 

■考え方や行動のパターンに目を向ける■

うつ病の方や睡眠に問題がある方は、

  • 物事に対する考え方(e.g. すぐにネガティブに考える、寝る前にぐるぐると考え込んでしまう)
  • 対処方法(e.g.嫌なことを避けようと試みる )
  • 生活習慣(e.g 運動をしない、寝床で携帯を見るなど)

に悪循環のパターンがあると言われています。

ぐるぐるする考えについて、詳しくは、以下のブログもご参照ぐださい!

[blogcard url=”https://www.mentalclinic.com/blog/2017/05/15/3542″]

これらの悪循環のパターンから抜け出し、生活をより良いものにするパターンを患者様が身に着けられるよう、当院では、“認知行動療法”を用いた治療をオススメしております。

関連する情報

監修

加藤 正
加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市から、「日本精神神経学会から専門医のための研修施設」などに指定されている。