メンタルヘルス研修で院長が講師を務めました
メンタルヘルス研修で院長が講師を務めました。
日時:2016年10月25日(火)午後13:30~15:00
場所:総務省中部管区行政評価局 名古屋市合同庁舎2号館共用会議室
対象者:職員全員
「職場のメンタルヘルスについて」
・メンタルヘルスの代表的な病気〈不眠・不安障害・うつ病〉
・辛さを増悪させる・維持するものは何か、悪玉の考え方について
・職場のストレスモデル
不安障害やうつ病の原因として、考え込み(反すう思考)があります。また、「考え」にも善玉と悪玉があるとされています。ただ、考えることが悪いわけではありません。
善玉の考えは、目の前の課題を問題解決に導くことで、悪玉の考えは解決しないことをいつまでも考えることです。
– 例えば –
① 夜もネガティブな事をグルグル考えて眠れなくなる
② 「心ここにあらず」なので、人の話も入ってこないし、自分の考えも伝えられなくなる
③ 人間関係が悪化
④ 自分の殻に閉じこもって楽しめなくなる
⑤ 解決すべきことから逃げてしまうようになる(回避と言います)
このサイクルに陥ってしまう悪玉の思考が、考え込み(反すう思考)になります。
またその時の脳は、車で言えばエンジンをかけっぱなしのアイドリング状態と言えるので、脳が疲労してしまいます。
その結果、ものの見方が否定的になるため、相談することもできなくなり職場に行けなくなったり、来ても仕事が出来ない状態に陥ります。
こういった状況に陥った場合の解決策の一つとしてマインドフルネス(瞑想法)があります。
マインドフルネスの効果として
・考え込んでいる時は、過去や未来に飛んでしまい不安になっているので、「今、ここ」に立ち戻る〈ふと我に返る〉ことができる
・考え込みに陥っているのは、病気のせいであることに気づく
・考えてしまっていることに気づき、客観性を身につけられる
などが挙げられます。
うつ病や不安障害の予防・早期発見のためには、職場で相談しやすい環境を整える事が大切です。
マインドフルネスの時間を作ることで、様々な立場の人が同じ場所で時間を共有し、コミュニケーションの機会を得られるため、そういった環境づくりの一つとしても有効であると考えられています。
どうしても考え込みから抜け出せず、一人で悩んで不眠に陥ってしまっている様なときは、無理をせず早めに専門医に相談しましょう。
関連する情報
監修
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【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市から、「日本精神神経学会から専門医のための研修施設」などに指定されている。
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