あらたまこころのクリニック「症状別のよくある質問」ページ

症状別のよくある質問 DISEASE FAQ

睡眠障害・不眠症

INSOMNIA

睡眠薬をアルコールと一緒に飲んではいけないのはなぜですか?

アルコールとベンゾジアゼピン系睡眠薬の併用はいけません。記憶障害、呼吸抑制、翌日の眠気、ふらつきなどが起こるとされています。

 アルコールの分解とベンゾジアゼピン系睡眠薬の分解が同じところで、同じ酵素によって行われるため、一緒に飲むとそれぞれの分解が遅くなり、両方の作用が強まってしまうために起こります。

 繰り返しますが、アルコールとの併用は避けていただきますようお願いします。

 加えて、睡眠薬代わりにアルコールを摂取される方もいらっしゃいますが、お勧めできません。アルコールは睡眠の前半にはリラックス作用がありますが、睡眠の後半には覚醒作用を有し、トータルでは睡眠の質が低下するためです。長期的に摂取することで、眠りの質の低下が固定され、断酒後も半年~1年続くとされています。

 睡眠薬のほうが、効果的で安全で耐性の出現も少ないことは、知っておいていただきたいことです。

関連する情報

監修

加藤 正
加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市から、「日本精神神経学会から専門医のための研修施設」などに指定されている。