あらたまこころのクリニック「症状別のよくある質問」ページ

症状別のよくある質問 DISEASE FAQ

睡眠障害・不眠症

INSOMNIA

睡眠時間はどのくらいが最もよいのでしょうか?

米国で行われた110万人の男女を対象とした「睡眠と死亡率」の調査では、最も死亡率が低かったのは睡眠時間が7時間の人でした。

必要な睡眠時間については成長や加齢とともに変化することがわかっています。

小学生では9~10時間、その後20歳頃までに7~7.5時間になります。10代では個人差が大きく、7時間で十分な中学生がいる一方で、8時間以上の睡眠が必要な大学生もいます。

成人後は必要な睡眠時間はあまり変化せず、安定します。60歳を過ぎると必要な睡眠時間は短くなり、70歳を過ぎると実質6時間を切ります。ただし、トイレ覚醒など中途覚醒が増えますので、その分を計算に入れて高齢者では7時間程度床に入っていれば十分でしょう。

平成28年に総務省が実施した社会生活基本調査によると、眠るために布団に入っている長さは15~19歳では、7.3時間と明らかに睡眠不足であることがわかります。逆に60歳以降どんどん長くなり、70~74歳男性で8.0時間、女性で7.6時間と明らかに長すぎることがわかります。日中に快適に活動できていれば、十分な睡眠がとれていると考え、睡眠時間にこだわらないようにすることが大切です。

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監修

加藤 正
加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市から、「日本精神神経学会から専門医のための研修施設」などに指定されている。