社交不安障害・社会不安障害・あがり症はどんな病気?
目次
社交不安障害・社会不安障害・あがり症とはどのような病気ですか?
社交不安障害・社会不安障害・あがり症に対してどのような治療を行っているのか?
グループ認知行動療法
まとめ
社交不安障害・社会不安障害・あがり症とはどのような病気ですか?
人前で何かをするときに不安や緊張してしまうことは誰でも経験したことはあると思います。
しかし、社会不安障害の方は、その不安を過剰に抱えています。
社交不安障害、あがり症は、「人からどのように見られているのか」をすごく気にしてしまう病気です。人前で失敗をすると、「絶対に自分のことを変に思うだろう」と思い、過剰な不安を感じてしまいます。
相手はそれほど気にしていないことが多いのですが、不安になると、顔が赤くなったり、汗が出たり、震えたり、などの症状が現れます。これらの症状が現れると、例えば、「(汗をかいていて)変に思われる」と、さらに不安が増してしまいます。その結果、他の人よりも過剰な不安を抱えてしまい、人との関係を避けるようになってしまいます。
社交不安障害・社会不安障害・あがり症に対してどのような治療を行っているのか?
社会不安障害の治療には、お薬による治療が一般的です。お薬を飲み始めて1ヶ月ほどで効果が出てきます。
しかし、この時点でお薬を止めてしまうと、再発してしまう可能性が高まります。お薬は継続的に飲まれることをお勧めしています。
その一方で、「薬を飲んでいるけど、やっぱり緊張してしまう」や「手の震えや汗は止まらない」、「不安にならない人は大丈夫だけど、不安になる人とは会うことができない」など症状がなかなか改善しないこともあります。このような場合には、新たな方法が必要になってきます。
グループ認知行動療法
当院では、平成18年4月から、社会不安障害を対象としたグループ認知行動療法を行っています。
グループでは、社交不安の悪循環について理解し、不安になったときの対処について学んでいきます。グループに参加することによって、自分だけが病気に苦しんでいたわけではないことに気づき安心し、他の方が行っている方法を参考にすることができます。
グループに参加された方の中には「思っていたほど他人は自分のことを気にしていないと実感することができた」と、不安になったときにうまくやりすごせるようになった人もいました。この方のように対処法を学び、それが自信へとつながります。自信がつけば、人から変に見られているかもしれないという恐怖心もさらに下がってきます。
治療風景
患者様のプライバシー保護の為、あらたまこころのクリニックのスタッフによる模擬の治療風景です。
まとめ
社交不安障害は、人からの目を気にしすぎて、過度に不安になることで様々な症状が現れる病気です。
社会不安障害の治療には、薬物療法が一般的です。1か月ほどで薬が効いてきます。症状が弱まった後も、服薬を継続していきます。
当院では、薬物療法と並行して、グループ認知行動療法を行っております。社交不安の悪循環について理解し、不安になったときの対処について学ぶなかで、自信をつけ、不安場面に少しずつチャレンジしていく中で、徐々に不安が下がっていきます。
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<社交不安障害(あがり症)についての記事はこちら>
社交不安障害・社会不安障害・あがり症から考える、薬に頼り切らない治療。
【ガイダンス】あがり症・社交不安障害を正しく知って治療を計画的に進めましょう(入門記事の目次あり)
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関連する情報
監修
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【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市から、「日本精神神経学会から専門医のための研修施設」などに指定されている。
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