大人のADHD(注意欠如・多動症)に対する当院の取り組み
2018年6月4日に、院長先生とスタッフで、企業にて研修会を行ないました。
テーマは、
「大人のADHD (注意欠如・多動症) に対する臨床現場の取り組み 薬物療法と心理療法の両輪」です。
この研修会では、成人ADHDに対して、薬物療法と心理支援のそれぞれの側面から、当院がどのように取り組んでいるか、お話させていただきました。
参加された企業の方々からも、とても具体的で重要な質問をたくさん頂き、改めて勉強させて頂き素晴らしい機会となりました。
近年、大人の発達障害 (自閉アスペルガー症、注意欠如・多動症など) というキーワードを目や耳にする機会が増えたように感じます。
また、実際に日々の臨床においても、成人発達障害を疑い来院される患者さんの数が増えているように感じます。
ADHDとは、発達障害の1つです。他にアスペルガー症候群(自閉スペクトラム障害)などがあります。現在の定義では、7才以前からその症状がみられるとされています。
これまでADHDは年齢を重ねると治まる傾向にあるとされてきましたが、最近の研究では、約60%の人では成人期にも症状が残ると言われています。個人差はありますが。大人のADHDは子供の頃に比べて多動性が弱まり、不注意が目立つ傾向になるようです。
この背景には、
・実際に患者さんの数が増えている
・発達障害に対する認識が高まった(患者さん側、医療側ともに)
など、さまざまな要因が考えられます。
このような流れのなかで、受診いただき、早期発見、早期治療 (支援) が行えることは、とても重要だと常日頃から思います。
しかし、発達障害と一言で言っても、さまざまな特徴 (得意/不得意) があります。また、個々人が生活している環境も多様です。
当院では、発達障害という言葉にこだわりすぎず、患者様一人ひとりの日常生活での困り事を一緒に見つけ、治療 (支援) していくことを大切にしております。
これからも、今回のような研修会を行ない、クリニックとしての支援技術の向上に努めて行きたいと思います。
関連記事:ADHD(注意欠如・多動症)とは?具体的な症状や特徴、診断の流れなど網羅的にご紹介
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監修
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【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市から、「日本精神神経学会から専門医のための研修施設」などに指定されている。
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