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公開日: |更新日: うつ病

愛知県精神科医会学術講演会に参加してきました

愛知県精神科医会学術講演会に参加してきました

講演会名:愛知県精神科医会学術講演会
開催日:平成29年6月3日(土) 18:00~19:40
場所:ANAクラウンプラザホテル グランコート名古屋
講演名:「もしも「死にたい」といわれたら~自殺リスクの評価と対応」
講師:国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 薬物依存研究部 部長  松本 俊彦 先生

はじめに

愛知県精神科医会学術講演会に参加しました。テーマは“うつ病”やその症状の1つである“自死について考える(出口が見えず、生きる希望が薄れ、疲れたと考えてしまう)”について。

今回のテーマは、日頃の活動の中で、とても重く、そして大切なテーマであると感じていました。“現状から抜け出すための出口が見えず、生きる希望も薄れ、疲れた”と考えてしまう患者様に対して、”患者様自身が出口を探すためのより良い援助”ができるよう、当院からは6名のスタッフが参加いたしましたので、ご報告させていただきます。

研修内容のご報告

うつ病の症状にはうつうつとした気分、興味や関心が無くなるなどいろいろな症状があります。

 

では、なぜ自分で自分のことを、そこまで追い込んでしまうのでしょうか?

そこには、うつ病の症状として、物事への偏った考え方のパターンや行動のパターンがあります。

そして、そのような考え方や行動のパターンから抜け出そうとすることによって、より悪いパターンを強めてしまい、悪循環を作り出してしまうのです。

このようなぐるぐる考え込みパターンから抜け出せない患者様の中には、「現状から抜け出すための出口が見えず、生きる希望も薄れ、疲れた」と考えてしまう方がいます。患者様のこのような考えに対して、医療従事者として、どのような援助ができるのでしょうか。

この点について、今回の松本先生のお話しの中で、特に重要だと思ったのは、「患者様が「生きることに疲れたと考えてしまう」という訴え=患者様からのSOSのサインであり、そのサインに気づくことが大切である。」という部分でした。

さらに、我々、医療従事者が、そのSOSのサインに気づくためには、目の前の患者様の話に親身になって耳を傾けることが必要であると学びました。

患者様からのSOSのサインに気付いた上で、患者様がぐるぐる考え込むパターンから抜け出せるよう、援助していきたいと思います。

研修を受けて

これからもスタッフ一同、患者様の小さなSOSのサインを見逃さず、気付き、援助できるように、しっかりと勉強をしていきたいと思いました。

うつ病の症状である、偏った考え方や行動の悪いパターンから抜け出せずお悩みの方は、ぜひ医療機関にご相談ください。

当院受診ご希望の方は、こちらからどうぞ。

関連する情報

監修

加藤 正
加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市から、「日本精神神経学会から専門医のための研修施設」などに指定されている。